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起き上がり、日向が寝ている場所を見てみると、日向がその場に座っていた。
「日向?」
「・・・・ふぇ・・・・ゆうやぁ・・・・っ!」
日向は泣きながら俺に飛び付いてきた。
そんな日向を受けとめ、優しく頭を撫でた。
「どうした?」
・・・・ん?日向のパジャマが濡れてる?
そういう事か。
「・・・・・・・」
俺が日向のパジャマが濡れているのに気づいたのがわかったのか、俺のパジャマの裾をぎゅっと握った。
「大丈夫だよ日向。落ち着くまでずっとこうしてていいから」
優しく抱きしめながら言うと、日向は小さく頷き、俺の胸で声をころして、泣いた。
一人で泣いてたんだ。不安で、怖かっただろうな。
「・・・・ゆうや。ありがとう。もう大丈夫」
「そっか。じゃぁ取り敢えず着替えよう。そのままじゃ気持ち悪いだろ?」
日向は静かにうん。とだけ言って、自分の鞄を探り始めた。
・・・・まだ、大丈夫じゃないだろうに・・・・無理してるな。
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