パティシエ～最後のブッシュドノエル

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『はい! 制限時間終了です!
皆様、調理をお止めください』

和哉は安堵と緊張から、ﾌｩとため息をついた。

『これから審査に入ります!
しばらくお待ちください。』

―――

｢おぉ、これは美味しい!｣

審査員の一人が和哉のブッシュドノエルを食べて感嘆した。

｢ふうわりとした触感と、濃厚なマロンペーストが上手くマッチしている。｣

和哉は小さくガッツポーズをとった。

｢いける!｣

―――

30分後、審査は全て終わり、採点が発表された――

『優勝はソレイユの古川宏一さんです!』

大きな拍手が鳴り響く。

和哉は力無く肩を下ろした。