-野田学園-

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「俺の名前は市川一徒(イチカワカヅト)。身長172センチ、妹50人、弟50人、姉が100人いて、最近では手の甲から火を出す魔法を覚えまして…」 ズギュン! 俺が教卓の前に立って自己紹介をしていると、何故か教室の後ろに立っていた教師からチョークが飛んできた。 音はさながら銃声と言ったところか、威力もそれ相応のものであり、見事俺のこめかみにめり込む。 「バカもん! お前は二年になってもまともに自己紹介ができんのか!」 一年の時と同じ担任である大木昇(オオキノボル)先生がなんか喚いている。 ここはなんとか鎮めねば。 「そんなこと言われても、第一印象は衝撃的にっていうじゃないですか? だからちょっと盛っただけですよ。 あ、ちなみに先生鼻毛でてますよ」 この瞬間、どこからかビキィという音が聞こえた。 誰かが効果音でも流しているのかな? 「もういい!! お前は教師をなめとるのか!  罰として教室の外で立っとれ!!」 ものすごい剣幕で怒鳴られたので、渋々外に出ていく。 あれくらいで怒んなよな大人なんだから。 ガラガラ… ふぅ。 ったく、あの堅物にも困ったもんだ。 まぁいい、今のうちに状況でも整理しておこう。 誰のためかは分からないが、そこは敢えてスルーしてほしい。
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