-野田学園-

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現在の時刻は午前10時半。 二年生となった俺は、自分の新しいクラスである2-Dの教室で自己紹介を行っていたところである。 この野田学園では全学年A~Fクラスまであり、理系や文系など存在せず自由な勉強法で学力を上げている。 ちなみに、野田というのは校長の名前でもなんでもないが、その由来は知らないので説明はできない。 野田学園の驚くところは、一つの巨大な山全部が敷地であり、ところかしこに最新鋭の設備が備わった建物が並んでいることだ。 ここに入学するにはそれほど難しくはないが、ある程度のお金を必要とするためお坊ちゃんやお嬢様が多くなる。 俺の場合は奨学金なんだがな。 まぁ説明はこんなところだろう。 誰に説明しているのかは自分でもわからないが、取りあえず教室内の自己紹介が終わったようなので、後ろの扉から入ることにした。 ガラガラガラ ギロリ。 突如大木先生から睨まれる。 「誰が入っていいといった?」 「僕ですけど?」 「何当然のように言っとるんだ!! もうしばらくの間外で反省していろっ!」 そう言われて、なんか即効で外に放られた。 ちょっと待ってくれ。 始業式早々こんなことをやっていたら、クラスのみんなに問題児扱いされてしまうではないか。 少しはこちらのことも考えてほしいものである。
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