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レンさんは顎に手を当てて、苦笑いしながら私を見下ろします。
レン「二回目となると流石に心配になるな……。そんなんじゃ騎士団に上がれないぞ?」
騎士団。
養成所での訓練を一通り終え、王国に認められた者が昇進と共に加入する団体。
私のような見習いと違って、実戦にも駆り出されるすごい人たちです。
入団した者は国王から直々に御言葉を貰えるとあって、皆さんどなたも入団への意欲はとても大きいです。まぁ私は一足先に入団してしまったレンさんに近付きたいから……ゲフンゲフン。
でも、そこに入ったら二度と養成所に来れない訳ではなく、むしろ基本的に騎士団に入ってからも稽古や訓練はここで行うのですが……ずっと一緒に居られないのは寂しいです。
先月までは、朝昼晩、そして寝泊まりまでこの養成所で共にしていたのに……。
勿論お部屋は別ですけど。一緒のお部屋だったら恥ずかしくて顔が発火してしまいますよ。
話が横道に逸れましたが、とにかくレンさんのこの言葉は私の心を深く深く抉った訳です。
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