シュレディンガーの僕

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 午後一時、そこからまず遊んで最後に。上手くいけば僕はついに大人の階段をのぼることになるかもしれない。それもあの娘(こ)と。おお、これはなんと信じられないお話なんだ。あんな感じでこんな感じでそうして、こうして、はっはは。    気持ち悪い、本当に気持ち悪かった。と少しばかり枕に頭を数回ぶつけて正気を取り戻す。そんなことではない、まずは上手くいくかどうかなのだから。    今の時刻は午前九時。実はあまり寝ていない。精神状況的に休まる感じではなく、つねに戦場のど真ん中に立っているようだった。立ったことはないがきっとそうだ。   「ホントホント、なんでそんなに浮かれてんだって話」    突然僕しかいないはずの部屋に、僕の声が響いた。自分でも何を言っているのかわからないが、確かに僕の声だった。けれど断じて喋ってなんていない。まさか完全に無意識だった。そんなことあるはずがない、いくらちょっと寝不足でテンションが高いからといってそこまでは。   「こっちこっち」    まただと思いながら首を向けてみると、なんとまあ不可思議なことがあるものか、まぎれもなく僕が立っていた。記憶によると生き別れの双子の弟が居ないことはわかっているので、それは僕である。わかりやすく言うなら別の僕。   「あ、あれ意外と驚かない。まあ流石は僕、おかしいと言われるゆえんだ」
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