9人が本棚に入れています
本棚に追加
/76ページ
「うわっ、アレ見てよ」
突然、あきのが話題を変え、あたしたちに目で‘アレ’を示した。
「うわ、長芋がなんでこっち指さしてんの…キモッ」
そう言っている苓はさておき、
‘長芋’とは長田のニックネーム(?)のようなもので、あたしたちで勝手にそう呼んでいる。
あたしもそれを見た。
えっ、横に青山くんいるじゃんっ//
そういえば、最近長芋と仲良いもんね。
あたしは青山くんを見た。
すると、青山くんもあたしを見た。
目が、合った。
目が合ったよっ//
あたしは青山くんから目を離さなかった。
この時間が永遠に続けばいいのに………
でも、そんなはずもなく
青山くんはすぐに目を反らしてしまった。
はぁ、青山くん…
あたしのこと、嫌いなの?
教室から出て行く青山くんの背中を
あたしはじっと見つめた。
想いよ、届け
ってテレパシーを送って。
.
最初のコメントを投稿しよう!