《敵》

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「ねぇ、栗原さん?」 うわぁ…、この声は。 成田 桃(ナリタ モモ)。 コイツには、絶対逆らっちゃいけない。 弱みを握られてるから。 と言っても、それは‘あたしが青山くんに片想いをしてる’というもの。 でも、コイツにはそれすらも‘人を脅せる武器’となる。 気持ちを伝えるのは、絶対に自分からと決めているから。 「ナ、ナニ…?」 あたしは恐る恐る答えた。 なんでこんなときに、苓とあきのはいないの!? あたしはすごく不安になった。 「あのさぁ、青山くんのことなんだけど」 成田は怪しげな笑みを浮かべている。 「くっ…」 あたしは必死に唇を噛みしめる。 .
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