プロローグ

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「それは大いなる間違いですね。そんな誤解をしているようじゃ、更に『節穴』なんてあだ名をつけられちゃいますよ?」 明久は確か一年生の最後にやった振り分け試験の時、勉強をあまりしなかったのに良い出来だったなんて言ってたな。 「ああ。振り分け試験の結果を見て、先生は自分の間違いに気が付いたよ」 「そう言ってもらえると嬉しいです」 開かん。仕方ない紙の現在位置を特定して、上を破いて開けるか、紙まで破いたらヤバいからな。 ビッと軽い音を立てて封を切る。中を覗くと、そこには一枚の紙が入っていた。 さて、俺はどこの所属だ?俺的には行けたらBが良いけど、C、D辺りが無難か。 「喜べ吉井。お前への疑いはなくなった」 折り畳まれた紙を開き、書かれているクラスを確認する。 『野中蓮・・・・・・Fクラス』 「吉井、お前はバカだ」 先生・・・・・・俺は、俺は・・・・・・ 「ただ、野中、お前はどうした?学年トップが・・・・・・」 「ああー、奴らの罠にかかったんだ」 「奴らとは誰だ?」 「俺の天敵・・・・・・太陽の下に居ると誰もが一度は感じる不可解な感じ、そう」 一回体内の空気を入れ換えて 「睡魔だ!!」 「簡単に説明しろ」 「眠くて眠くてテストに集中出来なかった」 「よし俺が認めてやる。お前はバカだ」 こうして俺の最低クラス生活の幕が開けた。
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