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「ちょっと坂無さん何処行くんですか!?つーか寒いwww冷たいwwwせめて靴くらいは履かせてぇぇwww」
「やかましいボケwww黙ってないと舌噛むぞwww」
疾走する坂無さん。
それに引きづられるようにして走る僕。
足の裏に伝わる冷えたアスファルトの感触と町行く人の視線が痛い。
いったい何処に連れて行かれるというのだろうか。
何が何だかもうさっぱりわからない。
いったい僕が何をしたと言うのだろう。
「ほれ、着いたぞwww」
そうして走り続けること数十分、そろそろ体力も気力も限界を迎えようとしていた頃。
坂無さんが足を止めた。
彼女が指差した先を見てみれば、そこには数年前に営業を停止したラブホテルが見える。
こんな所に僕を連れてきてどうするつもりなんだろうか。
ここって確か立ち入り禁止になってたはずだけど……。
「ここって……こんな所にいったい何があるんですか?」
「行けばわかるさ迷わずいけよさぁ123だぁーwww」
どこのアントニオだお前はwww
なんてツッコミはさておき、坂無さんは僕の手を引いたまま立ち入り禁止の看板を華麗なスルースキルでシカトしズカズカと内部へと侵入していく。
痛いwwwガラスの破片踏んだwwwあばばばwww
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