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正明が目を覚ますと、そこには全てが紅い館があった
「いってぇ…あ? 何だ此処?」
取り敢えず座っていても仕方ないので館に近づく
すると、門の前で瓦礫の下敷きになっている赤い髪の女性を見つけた
…あれ、生きてんのか?
まあ何はともあれ駆け寄って声をかける
「おーい、生きてるかー?」
肩を揺さぶってみる
「うぅ…はっ!?」
「あ、気付いた。良かっt…」
「ああ゙っ!? また壁が壊されてる!? ああ…また咲夜さんに怒られるぅ…」
「おいシカトか」
「誰ですかあなたは? まさか侵入者?」
「人をシカトした挙げ句侵入者扱い!?」
失礼にも程があるぞ
「落ち着け、俺は紅正明。変な穴に落ちて気が付いたらここにいた。でだ、館があるから近付いてみたらあんたが瓦礫の下敷きになってた。それを俺が介抱したワケだ」
「…へ? あなたが私を?」
キョトンとした顔の彼女は、何となく可愛かった
「そう。でだ、あんたの名前は?」
「あわわ、すみません! 私はこの紅魔館の門番をやっている紅美鈴です! 決して中国でもみすずでもなく紅美鈴です!」
「そ、そう…」
何故そこまで名前を押す?
「助けて頂いてありがとうごさいます! 所で何故紅魔館へ?」
「俺は此処のことを良く知らないから色々動こうかと思ってな」
「そうなんですか。態々来て頂いて申し訳ないんですが、紅魔館はお嬢様の許可がないと入れないんです」
「そうなのか…まあ仕方ねえよな、美鈴が謝る事じゃねえさ。つか何で壁が壊れてたんだ?」
「侵入者の仕業です! 毎回毎回、私を無視した挙げ句に問答無用でスペルカードを使っていくんですよ!?
その度に壁とかを壊された挙げ句咲夜さんに怒られて…はぁ…私って門番向いてないのかな…」
しまった! 地雷を踏んじまった!
「(どう声をかければいいんだ…ッ!)」
閃いたぞ!
「まあ落ち込むなよ、生きてりゃいいことあるさ、な?」
智也の受け売りだけどな
「ゔぅ…正明さん、あ゙りがとゔござぃまずぅ」
泣きながら縋りついてくる
すげえ、涙やらで服が濡れてきた
「あーはいはい、泣くな泣くな」
「門番のクセに侵入者を許しておきながら男とイチャつくなんて良い度胸してるわ」
不意に声が聞こえた
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