1人が本棚に入れています
本棚に追加
「勇者なれ」
全ての始まりは、鍛冶屋で働く父ちゃんのこの一言だった。てか、いきなり実の息子に勇者なれだ?パードゥンミー?ワンモア、ワンモア。ってにわか英語でウザったく反論しても、父ちゃんは「ウボァー」とイラつく顔で叫びながらごまかしやがる。
俺はジャック。フルネームはジャック・ブライアンです。で、俺に勇者なれと言ったこのオッチャンはロイ・ブライアン。うん、父子家庭なんだ。母ちゃんは父ちゃんの稼ぎの悪さと酒好きに渇を入れる意味で離婚。でも俺とは顔合わせてくれるし、会う度にウマイ飯をごちそうしてくれる。……身を置く相手を間違えたと常々思う。
そして父ちゃんが何故俺に勇者になれと言うのか。
まあ、この世界には最強最悪の魔王がいる。悪さするとか聞いた事ないけど。で、その魔王とか手下の魔物やらを倒して世界の平和に貢献するのが勇者だとか何とか。
正直な感想。知らんがな。
別に滅びるなら滅びるでいんじゃね?人類滅びて魔王の一族が栄えて、そんで環境破壊やら何やらで地球滅亡して。ぶっちゃけそれでいんじゃね?
てか魔物とか怖いし。痛いの嫌だし。職安で見つかるような職業が勇者とか知らねーし。もう色々どうでもいいし。つか眠い。
最初のコメントを投稿しよう!