始まりは何時も突然に。

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だからかな…? 渡り終わった横断歩道をふと振り返るとさ。 渡ろうとしていた四、五人の小学生に向かって五屯トラック(今では珍しい)が走って行くのが見えたわけさ。 突っ込んで来るトラックに気づいて叫ぶ小学生達。 そしたらさ。 体が勝手に動いて何を思ったか、僕ってば足がすくんだんだかで立ち止まってた男の子の手を引いて手離した反動から車道へ出ちゃってね。 はい、ド――――ン!! プチっみたいなw いや、まったく笑えないんだけどさ。 もう笑うしかないよね。 やっちゃった物は仕方無いし、未練……あるけどさ。 あれだね、人間死ぬ瞬間って凄く物事がスローに見えるんだね。 トラックの運ちゃん、ど―やら携帯いじってたみたい。 チラッと見えた。 ダメじゃん! ながら運転ダメ絶対! まぁ、あの子も多分擦り傷だけだろうし。 他の子達も車線上大丈夫な筈。 最後に見えたのが抜けるような青空だってんだから、まぁ多少いい気分だったかな? …んで、意識が切れて気がついたらここにいたわけさ。
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