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「珠理先輩!こっちこっち」
次の日の土曜日、気怠そうに待ち合わせ場所に現れた読書サークルの部長は席に着くなり頬杖をついた。
「何?俺、今卒論で忙しいんだけど」
目の下に隈を作り、いつも通りの毒舌を吐く部長に俺はにっこり微笑んだ。
「珠理ちゃん、そう怒らないでよ。可愛い従兄弟からの呼び出しなんだから」
三つ上の珠理とは小さい頃からよく遊んでいて、気心の知れた相手である。
進学先も珠理に憧れてこの大学を選んだくらいだ。
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