読書サークルの掟

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「はい、どうぞ」 奥から持って来てくれたもう一つのカップに紅茶を注いでもらいながら、俺は不思議な心地で彼女の正面に座っていた。 「もしかして、ダージリン嫌いだった?」 なかなか口を付けない俺に、彼女は心配そうに小首を傾げる。 そんな様子も深玲によく似ていて、錯覚してしまいそうになる。 しかし、そんな思いも頭を勢いよく振ることで振り切った。 彼女は深玲ではない。
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