第十二問 『4回戦』

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「それより、これからどうするの?」 「どうするって?俺は着替えたら真帆ちゃんの案内するけど?」 あたりまえだろ。それ以外することあるか? 「お兄ちゃんと行くー!」 「そう、じゃあまたねっ!」 なんか突然、不機嫌になったように見えたと思ったら、友里はどこかに去っていった。 いや、倒れた俺を踏んで行ったところから不機嫌なんだろうな。 わけがわからないよ。 「じゃあ、いったん教室に着替えに戻ろう」 「うん!」 「秀吉ー、俺の着替えくれー」 俺はFクラスに入りながら呼びかける。 「おお、裕介か。おぬしにはここでウェイトレスをやってもらうからの」 ウェイトレス?ああ、ウェイターの間違いか。さすがFクラス。 「いやいや、無理だな。真帆ちゃんの案内しないといけないからな」 「いやいや、それなら大丈夫じゃ」 なに!? 「葉月といっしょに遊ぶです!」 「俺をロリコン呼ばわりした島田の妹か、遊ぶって誰とだ?」 「私には葉月って名前があるですっ!真帆ちゃんとです」 「そういうことじゃ。これならおぬしの役目も大丈夫なんじゃないかの?」 「いや、全然果たせてないから。ね、真帆ちゃん?」 「ううん。私葉月ちゃんと遊びたいな」 なんだと? 「ほら問題はないじゃろう?裕介は早く手伝うのじゃ」 そういってチャイナドレスを渡してくる秀吉。 「なんの冗談だ?」 これはひどいだろう。 それはウェイターじゃなくて、本当にウェイトレスだぞ? 「不知火君なら似合いますよっ!」 「そうね、不知火なら似合うんじゃない?」 いつの間にやらこっちに来ていた女子二人も勧められる。
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