第十二問 『4回戦』

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『2-Fクラス不知火裕介君学園長がお呼びです。至急学園長室に向かってください』 まさに蜘蛛の糸だ。 「ほら、学園長が呼んでるみたいだから早く着替え返してくれ」 「む、これはしょうがないのう」 秀吉はホントにしぶしぶといった感じに俺の制服を返してくれた。 ・・・ コンッコンッ 俺はノックしながら扉を開ける。 「失礼しまーす」 「返事を聞いてから開けろと言ってるさね!」 ここまでテンプレね。 「善処します。しかし、何の用ですか?」 ま、今回はこの呼び出しのおかげで助かったわけだからな。だから、敬語を使ってみた。 「いきなり気持ち悪いね。でも、いつもそれでいな。用事はアンタ召喚大会リタイアしないかい?」 ? 気持ち悪いはスルーしよう。 なんでこんなにストレートにきいてくる? ババアらしくないな。 聞かれたくない理由でもあるとか? だとしたら・・・ 「なら、こっちの願いを1つきいてもらいたんですがね?」 これが通ればあっちにも譲歩してやってもいい。 「・・・わかった。でもこっちにも条件、この召喚大会のアンタの負けを不自然にしないこと、理由をきかないこと。これがのめるならそっちの願いをのんでやろうかね」 やっぱり理由はきけないか・・・ 俺の願いが通るなら、別にそんな些細なことの理由なんてどうでもいいか。 しかし、『不自然なく負ける』か、 こっちは難しいな。 俺はこの大会に執着がないから負けてもいいんだが、 如何せん、俺のペアはAクラス。しかも、俺は今回真面目にテストを受けた。 すなわち、そこらへんのやつならある程度なら適当にやっても負けないんだよなぁ。
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