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「別にそれぐらいならいいがな。でも、俺がその『不自然なく負ける』ってのは難しいな。そっちが協力してくれるなら大丈夫だが」
「アンタの次の対戦相手はAクラスの霧島翔子と木下優子なんだがねぇ。それでも駄目かい?」
それなら普通にやっても勝率は20%ってとこだな。教科のくじ運で決まる。だから絶対を望むなら教科を選択すべきだ。
「教科によっては無理だ。だから教科を選ばしてもらいたい」
俺の苦手教科を選べば余裕で負けるだろうからな。
「それくらいならいいさね。で、そっちの願いはなんだい?」
ふむ、教科を変えるまで真剣に企んでるのか。
「そりゃ決まってるだろう」
「決まってないよ、さっさといいな」
このババア絶対わかってるだろ。
「もちろん、俺の『観察処分者』の解除だよ」
あたりまえだろ
たしかに、観察処分者の召喚獣の物理干渉は便利だが俺のクラスにはひとりできるやつしな。2人はいらん。
しかも、俺の召喚獣の武器は銃だから武器の間接的物理干渉はできなくなってるし。
なにより1番の理由は、フィードバックが嫌だ。
「ふむ、『観察処分者』の解除・・・確かに最近のアンタは成績は悪くないからね。遅刻はあいかわらずだけど」
ならいいってことか?
「なら、いいのか?」
「観察処分者の基準は成績が悪く生活態度に問題がある生徒だからね。今のアンタには半分しかあてはまらないよ」
くどい
「だから、いいのか?」
「交渉成立だね」
最初からそう言え
「じゃあ、教科選択は数学にでもしてもらおうかな」
俺は理数系なら負ける気しかしないからな。
「わかったよ、ならさっさとでていきな」
このババアは自分の用事が終わったらこれかよ!
「はいはい。それじゃ、よろしく頼むよ。」
俺はそういい残し学園長室を後にした。
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