第二問 『弁当と協力要請』

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ドス どこかからたたみにカッターナイフを突き刺した音がする。 これは俺への警告か・・・ とりあえず俺は落ち着いて秀吉の手を離した。 「よし、昼飯でも食いに行くぞ!今日はラーメンとカツ丼と炒飯とカレーにすっかな」 勢いよく立ち上がる雄二。それは食いすぎだと思うのは俺だけか? 「裕介ー、おまえに話たいことあるから一緒に食わないか?」 「おう、ご一緒させてもらうよ」 とくに断る理由もなかったのでそう返す。 「ん?吉井達は食堂に行くの?だったら一緒していい?」 「ああ、島田か。別に構わないぞ」 「それじゃ、混ぜてもらうね」 「・・・・・・(コクコク)」 おお、ムッツリーニいたのか。 この男ムッツリーニはその異名に恥じないムッツリである。たしか保健体育の点が半端なかったきがする。 「吉井、なんかウチの悪口考えてない?」 「滅相もございません」 また明久がなんか考えてたのか。てかそれがわかる島田って何者なの・・・ 「あ、あの。皆さん・・・」 姫路さんがもじもじしながらこっちを見ている。仲間にはいりたいのか? 「おお、もしや弁当かの?」 弁当? 「は、はい。迷惑じゃなかったらどうぞっ」 これは姫路がみんなの分の弁当をつくってきたパターンか?それなら俺は邪魔かな? 「雄二そういうことなら俺は食堂行ってくるよ」 「姫路、一人ぐらい増えても大丈夫か?」 「はい、たぶん大丈夫だと思います」 「ということだ裕介。一緒に食おうぜ」 「ありがとう、姫路」 素直にうれしかった・・・ この時はまさかあんなことになるとは思ってなかったから・・・ 「じゃあ、俺は飲み物でも買いに行ってくる。」 「あ、それなら俺も行くよ」 飲み物ぐらいは買わないと悪いしな。
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