第三問 『Bクラス戦』

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「何用だ、雄二」 「なんで遅刻してきたくせにおまえは偉そうなんだよ。まぁいい、おまえには明久のフォローをしてもらう」 明久のフォローか・・・ 「裕介頼むよ」 そういって頭を下げてくる明久 こいつが頭を下げるのは他人が絡んでるときだよな・・・ 「いいよ、俺の力なんて微力だが貸してやるよ」 そういって眼鏡をクイッとあげる かっこいいと思ってやった。だがした直後に俺は後悔した 「ありがとう、裕介」 「それじゃ作戦を開始する。各自各々の場所で力を出し切ってくれ」 『『「おぉーー」』』 ・・・ 俺と明久は今Dクラスで向き合っている 『2人ともほんとうにやるんですか?』 Dクラスに召喚獣勝負の立会人として呼ばれた英語の遠藤先生が俺達に念を押してくる 「はい。もちろんです」 「このバカとは一度決着つけなきゃいけなかったんです」 『でも、それならDクラスでやらなくても良いんじゃないですか?』 「仕方ないんです。俺らは<観察処分者>ですから。オンボロのFクラスで召喚したら、召喚獣の戦いの勢いで教室が崩れちゃうんで」 『もう一度考え直しては』 「いえ。やります。この遅刻バカには日頃のお礼をしなくてはならないんで」 『ーーわかりました。お互いを知るために喧嘩するというのも、教育としては重要かもしれませんね』 大きく息をついてそう告げると、遠藤先生は俺らから少しだけ距離を取った これで召喚ができる 「「試獣召喚っ!」」 俺のオッドアイをもつ黒髪の召喚獣、2丁拳銃が武器だ・・・ 「あれ?裕介の召喚獣なんか去年とずいぶんかわったね」 「あ、ああ、これにはちょっとしたわけがあるんだよ。深く追求しないでくれ」 やっぱりか!あのババア・・・! 「まぁ、今は関係ないよね。行けっ!」 明久はそういうと召喚獣と一緒に駆け出してくる 正直、深く追求されなくて助かった ドンッ! 「追撃ぃ!」 俺もすかさず召喚獣をあつかい双銃を投げ捨てて殴りにいく ドンッ! 明久・・・これめちゃくちゃ痛いんだけど・・・ 『ちょっと、なにやってるんですか?』
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