第四問 『A』

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「・・・い、・・・ぬい、不知火!」 俺は思ったより深い思考に陥ってたみたいだ。 この件はあとで考えるか・・・ 「お、おう、どうした?」 「どうしたじゃないわよ、さっさとアキといっしょに職員室にいってきなさい!」 えー、俺もなのかよ ってかアキだと・・・? 十中八九明久のことだろうな。随分と親しい呼びあいをするようになったんだなぁ。 戦争中のつり橋効果とかか? そんなことを考えながら、ふと俺が視線をあげると女装している根本が見えた。 なにあれ、きめぇ 俺は視界にいれないようにしながら明久が行ったというFクラスに向かった。 ん?なにやってんだあいつ 明久は雄二の教科書をあさっていた。 「おい、なにやってんだ?」 明久がビクッと肩を揺らす。 「あ、裕介か、驚かさないでよ。復讐だよ」 なんの復讐だよ・・・ それに教科書に落書きって小学生かよ。 「まぁいい、さっさと職員室にいくぞ」 その後俺らは職員室で親身な指導を受けて心も体もボロ雑巾のようになって帰った。
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