第六問 『隠し事』

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「・・・にしようとおもってたけど。そこの彼に興味がわいた」 そういうと俺に視線を向けてくる。雄二が安堵の息をついてる 「ん?俺か?」 「・・・そう、あなた。この勝負中寝てるし、勝敗に驚きもしない。なにを隠してるの?」 え? たしかに俺は予想はついてたから驚いたりしてないし、寝てた だがそれから俺が隠し事をしていることに繋がるものなのか・・・? いや、答えはNOだろう たぶん、なにか自分の中にひっかかるものがある。だがそれがなにかわからない だから俺を観察してた その結果、かまでもかけてきたって線が濃厚だ なら、俺が平常心で返答すれば・・・ 「俺はなにも隠してないし、寝不足でね。驚かなかったのは寝ぼけてただけだ」 これで完璧だ 翔子がたぶん勘だけで俺を疑ってるならば、これ以上の追求はしてこないだろう 「・・・そう。ならやっぱり雄二にーー」 勝ったな、やっぱり勘だったか 勘って結構怖いな・・・ 「あれ?裕介今日早起きして元気に学校きてたよね?」 え? ちょ、おい!バカ!なにいってくれてんだよ! 「そういえば、そうだな朝その話題で盛り上がった覚えがあるぞ」 雄二!さっき助けた恩を仇で返してくるとわな! 「不知火?なんで嘘つく必要があるの?」 島田まで! これが俗に言う四面楚歌か・・・! いや、姫路が俺の味方についてくれれば、まだどうにかできるかもしれない! 「不知火君はなにを隠してるんですか?」 俺に味方はいなかったみただな・・・ 「いいい、いやいや。お、俺はなにもか、隠してねぇよ」 ・・・テンパりすぎた これが墓穴を掘るってやつか? いや、まだ起死回生の手は残ってるはず・・・
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