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・・・
ドンッ
俺は廊下を走ってたため曲がり角で誰かにぶつかる
「いったーい」
「ごめん、急いでいたんだ」
俺は転んでる娘に手を差し伸べる
この娘結構かわいいな。金髪に白い肌・・・
え?
「あー、ゆう君みっつけた」
俺の差し出した手はがっちりホールドされた
それにしてもゆう君なんて久しぶりに呼ばれたな・・・
「ゆう君?人違いじゃないでしょうか?俺の名前は田中正造ですよ?」
「へぇー・・・」
ホールドされてる腕が悲鳴をあげはじめる
「・・・いえ、嘘です。すいませんでした」
嘘をついたときは、素直にあやまるのが1番だよね
「で?なんでいままで隠してたの?」
「かっこいいから・・・かな」
ボキッ
俺の腕から嫌な音がした
「・・・お前たちに迷惑がかかると思ったからだよ」
俺はあきらめて真実を口にする
「そんなことなかった!」
「いや、あの頃の俺はなにもできなかった、なにもわかってなかった。だからもっと成長したら会いにいこうと思ってたんだよ・・・」
「じゃあさ、高校生になっても会いにこなかったのは?」
「いざとなったらちょっとな・・・」
「はぁ・・・、まったくゆう君は・・・」
「それに関しては友里いろいろごめんな」
「ん・・・いいよ。条件をのんでくれたら許ーす!」
「はいはい、俺に叶えられる範囲の願いだったらきいてやるよ」
「じゃあね、私とね、付き合って!」
「あ、その願い俺の叶えられる範囲じゃないわ」
ミシミシッ
俺の指が変な方向に曲がりそうなんだが・・・?
「なんでだ?俺なんかと付き合って楽しいことなんてない。・・・もっといい奴探せって」
正直、友里と俺みたいなクズはつりあってないと思う
一応、俺は自分がクズだって自覚ぐらいあるんだぜ?
「むー、なら私がゆう君をおとしてみせる!」
「はいはい」
「はいはい、じゃない!」
ガンッ
俺の頭に手刀が落ちてくる
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