第十問 『サボタージュ』

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「お、美味しいです。幸せ・・・」 「本当!表面はカリカリで中はモチモチで食感も良いし!」 「甘すぎないところもいいのう」 と、大絶賛だ。やっぱり女の子は甘い物が好きなんだなぁ。3人とも。 「お茶も美味しいです。幸せ・・・」 「本当ねー・・・」 姫路と島田がトリップ状態だよ。そうとう美味しいらしいな。 「それじゃ、僕も貰おうかな」 「俺も貰うよ」 ムッツリーニが残った2つを俺らに差し出す。 俺は楊枝がなかったので、手でつまんで口にほおりこんだ。 「これは美味いな・・・!」 「ふむふむ。表面はゴリゴリでありながら中はネバネバ。甘すぎず、辛すぎる味わいがとってもーーんゴパっ」 え? 明久の口からありえない音を出した。 しかも、今の胡麻団子感想ってなんだ?なに食ったんだよおまえは・・・ 「あ、それはさっき姫路が作ったものじゃな」 あ、納得。謎は解けたよ。 「・・・!!(グイグイ!)」 「む、ムッツリーニ!どうしてそんなに怯えた様子で胡麻団子を僕の口に押し込もうとするの!?無理だよ!食べれないよ!」 ムッツリーニが明久に残りの胡麻団子を押し付けてる。俺は自分に火の粉が降りかからないようにムッツリーニを心の中で応援してる。 俺はあんな特殊な胡麻団子は食べたくない。 「うーっす。戻ってきたぞ!」 と、そんなところに雄二が戻ってきた。 「あ、雄二。おかえり」 「ん?なんだ、美味しそうじゃないか。どれどれ?」 雄二が躊躇いなく明久の食べかけの見た目は胡麻団子のものを口に運んだ。 「・・・たいした男じゃ」 「雄二。キミは今、最高に輝いてるよ」 「おまえのこと見直したよ」 まさか自分からそれを食べるとわな。
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