第十問 『サボタージュ』

8/11

381人が本棚に入れています
本棚に追加
/110ページ
「じゃあ、みんなも頑張ってねー」 俺はこの嘘を見破れそうな雄二が帰ってくる前に教室から出る 「ふむ、暇をつくったのはいいがどうしようかね・・・」 俺は召喚大会まであてもなく校舎を歩きまわった ・・・ 召喚大会1回戦の時間も近くなったので俺は友里との待ち合わせ場所に向かっている 「ゆうくーん、こっちこっち」 友里がピョンピョン跳ねながら俺を呼んでいる 「ごめん友里、待たせたか?」 「ううん、私もさっききたとこだからだいじょーぶだよ」 「そうか、ならそろそろ行くかな」 「うん!」 俺たちは校庭に作られた特設ステージに来た 「へぇー、3回戦までは一般公開はなしなのか」 「ま、どっちでいいけどねー」 その通りだな 今回の立会人は世界史の田中先生。当然勝負教科は世界史だな 「そういえば、ちゃんとテスト受けたんでしょうね・・・?」 友里がまるで尋問のように俺に問いかけてくる 怖いよ 「あ、ああ、受けたよ。めんどくさかったけどな」 「ならいいわ」 この子はなんでそんなにこの大会マジでやってるの? 「えー、それでは召喚大会1回戦を始めます」 『『試獣召喚っ!』』 相手がまず喚び声をあげる そうするとお馴染みの魔方陣が足元にあらわれて召喚者の姿をデフォルトした形態を持つ試験召喚獣が喚びだされた 『Cクラス 中村一心  世界史  152点      &  Bクラス 黒田信二  世界史  264点』 さすが上位クラスだな。いい点数だ・・・
/110ページ

最初のコメントを投稿しよう!

381人が本棚に入れています
本棚に追加