第十一問 『頼み事』

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「それでチビッ子、さっきの話はどの辺で聞いたのか教えてくれるか?」 「えっとですね・・・短いスカートを穿いた綺麗なお姉さんが一杯いるお店ーー」 「なんだって!?雄二、それはすぐに向かわないと!」 「そうだな明久!我がクラスの成功のために、(低いアングルから)綿密に調査しないとな!」 聞いた瞬間に全力ダッシュ 喫茶店は姫路さんの転校にかかわる大事なことだ!後悔のないように全力を尽くしておきたい! 「アキ、最低」 「吉井君、酷いです・・・」 「お兄ちゃんのバカ!」 背後から罵倒も気にならないほどに、僕の心は躍っていた ・・・ 「ちくしょう・・・こうなったのも全部裕介のせいだな」 葉月ちゃんが言っていた喫茶店はAクラスの出し物だった 雄二はそこで霧島さんと会ったんだけどなぜか裕介を恨んでいる それはお門違いだと思うんだけどな 「・・・では、メイドとの新婚生活を想像しながらお待ちください」 霧島さんは優雅にお辞儀をしてキッチンと思しき方向へと歩いていった 「こうなったら裕介をここに呼び出す!」 「どうして?」 「ここならメイドという餌があるからな。言えば釣られてくるだろう」 「でもあの不知火よ?そんな単純に来るかしら?」 「そうだよ。それに椎名さんがいたら雄二みたいに絶対来ないって」 裕介は椎名さんにいつも追いかけられているイメージしかない それに出し物から逃げたのに僕らがいるここにわざわざ捕まりには来ないだろうな 「それならもう手は考えてある」 悪い笑みを浮かべながら携帯をだす雄二 本当に来るのだろうか? ・・・Side end
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