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「あ、湊!!」
「何その豪快な『花見』の二文字」
「親睦を深めるために花見しようと思ってさ、お前は強制参加な!!」
「親睦……何、クラスの奴は全員参加なの?」
今だに眠そうな目をした羽柴君が状況を整理していく。
大山君が急に言い出した花見。
目的はクラス内の親睦を深めるためでクラスメート全員参加。
ただ花見をするだけじゃすぐ飽きるのでお菓子と飲み物を準備したい、そういうことらしい。
「入学式の係がある奴は終わり次第来れば良いし、一年で出来た友達なんてクラスメートに何十人もいないだろ?」
「確かに今日は何処の部活も休みだし…」
「私のところ、明日から部活だから今日しか花見出来ないかも」
「俺もー」
「だろ!?だから今日この後やろうぜ!!」
大山君の意見にみんながどんどん賛成していく。
その後すぐに来た高橋先生に大山君が花見のことを提案するとあっさり許可が下りた。
帰りのHRが終わってクラスメートは各自で花見の場所に移動を始める。
道具を鞄に詰めながら周りを見れば教室に残っているのは数人しかいなかった。
「(……全員、参加…)」
ということは私も参加していいのだろうか。
上手く話したり出来ない。
何も面白いことなんて出来ない。
そんな私でもみんなと一緒に行っていいの…?
「早坂さんも行こう?」
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