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野宮さんが手を振る先にいるのは二人の女の子。
どっちも私より背が高いけど野宮さん程じゃなくて少し安心した。
野宮さん並みに高い人達に囲まれるのは正直怖い。
さっきはまだ後ろの方にいたからさほどでもなかったけれど、本来なら泣いてしまいそうなくらいだ。
「遅いよ!!」
「あはは、……さっきから同じこと言われ続けて耳タコ…」
「……?その子は?」
「あ…」
「可愛いでしょー!?早坂さん、あたしの後ろの席の子なの!!」
繋がれていた手が離れたかと思うと両手を肩におかれそのまま二人の前に出される。
野宮さんがまるで私の親のようです。
というか我が子を自慢する親にしか見えません。
「またアンタのツボにドストライクな……」
「私は南條由佳里(ナンジョウ ユカリ)。初めまして」
そう言って南條さんは優しく微笑んだ。
腰までのフワフワした髪にタレ目、とても上品な雰囲気をもった女の子。
「亜弥よ、坪倉亜弥(ツボクラ アヤ)」
腕を組みながら坪倉さんは言った。
肩につくほどの長さの髪、前髪を左側に寄せて見える印象的なツリ目をもった女の子。
二人とも野宮さんの友達で、とても綺麗で可愛い子達だ。
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