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「オレは早坂さんが花見に来てくれたら良いのにって思って、それで友達が出来たらもう『私が居ても居なくても変わらない』なんて言わなくなると思ってシンと会わせたんだ」
「はい、だから羽柴君にはすごく感謝してます」
「でも、全部オレが勝手に早坂さんのためだとか思ってやったことで……言わばよけいなお節介だからさ」
「そんなに感謝されるようなことじゃないよ」と羽柴君は苦笑する。
でも、私はそんなことないと思った。
だって、羽柴君の言う『よけいなお節介』が無かったら私は何も出来なかったと思うから。
「――…私思うんです」
「?」
「例えお節介から始まった行動でも、お節介を受けた人が感謝したら……それはもう、よけいなお節介じゃないです」
「早坂さ…」
「だから、ありがとうございます」
羽柴君のよけいなお節介は、感謝してもしきれないくらいありがたいお節介でした。
だから今度は、私が貴方の為になることをしますから。
そういう意味も込めて、私は羽柴君に笑顔を向けた。
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