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―――井上達也―――
病院を飛び出した俺は、タクシーをひろいある場所に向かう。
草薙との勝負。
最後の一手。
俺が出したカードは『2』であった。
そして、草薙が伏せていたカードは『5』であった。
つまり、俺は敗けたのだ。
敗けが決まったと同時に、俺の首輪が作動し、首に痛みを感じ、大量の血が飛び出した。
そして、俺はゆっくりと視界がぼやけ、意識を失った。
そう、俺は死んだはずだったのだ。
あの男のように。
しかし、俺は生きている。
そして、差出人不明の寄付金。
すべてが疑問で、すべてが草薙に繋がっている気がした。
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