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「……が、ルール。さて、今の一戦は、このゲームを理解していただくための模擬戦。」
机に5枚のカードを伏せた優男が、ゆっくりと中年男性に歩みよる。
生ぬるい空気と共に、ジトッと中年男性にまとわりつく。
「リラックス、リラックス。」
優男が耳元でささやく。
そんな気持ち悪い声に、中年男性は手を大きく振り、虫を振り払うような行動を取る。
「おっとっと。あぶないあぶない。」
言葉とは裏腹に、優男の表情は崩れることなく、余裕で中年男性の手から逃れる。
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