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結奈は神岬からのメールなど
なかったかのように
ＳＴが終わると
さっさと教室を出た。
ﾌﾞｰﾌﾞｰ… ﾌﾞｰﾌﾞｰ…
また制服のポケットで
バイブ音が鳴る。
長い間鳴り続けて
止まる様子が見られない
ケータイにイライラしながら
仕方なく結奈はポケットへと
手をのばした。
“神岬奏人”
画面にはこの４文字が
表示された。
…神岬からの着信。
人の少ない廊下に移動し
結奈はしぶしぶ電話をとった。
「もしも…し
きゃっ。」
電話に出た瞬間
結奈の声をかきけすように
ダンっ
という音が廊下に鳴り響いた。
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