居場所

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そのとき… コツンっ 結奈の足元に消しゴムが 転がってきた。 ・・・・ 「川瀬さん。すみません。」 眠そうな目をこすりながら いつのまにか起きていた神岬が 目の前に現れる。 にっこり謝る彼の姿が誰よりも 怖く感じた。 いつもの“営業スマイル”。 神岬はひょいっと消しゴムを 拾うと… 『おい。』 結奈の髪をいきなり 引っ張った。 『なっ//』 それからみんなには聞こえない 小さな声を耳元で 『おまえ、気づいてんなら 起こせよばーか。』 ぽそっとつぶやいた。 その言葉に体がビクンと なる。 …たぶん私以外誰にも 聞こえていない。
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