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そう。
実に面倒な事に、死神ゲームとやらは2人1組でないとクリア出来ないそうなのだ。
ゲームが始まってすぐにパートナーを探して契約しないとノーズ…?ノーム?だかなんだかが現れて大変なことに…
―やっべ、俺完全に聞いてなかった
「のいず」
心の中を読んだかのような神無月の言葉に若干イラッと来たが、それは良いとして。
そう、ノイズとやらが現れて大変な事になるらしい。
そもそも、そのノイズとやらがなんなのかに関して、俺も他に居る参加者も恐らくは何も聞かされていない。
だからこそ、何が大変なのかまでは分からないが、とにかく死神が大変というくらいなのだからかなりヤバいのだろう。
だからさっさとパートナーを探す。
そうすると大変ではなくなるらしいんだが、何だか今一つ意味が分からない。
「あ。みっしょんかいし。それじゃあ、…がんばってねー」
あまりにもやる気のない声援の後、神無月はトコトコとその場を歩き去った。
あの情報屋とやらは一体なんだったんだ。
と同時に携帯のメロディが流れる。
一瞬気が付かなかったが、どうやら俺の携帯らしい。
―死者にメール送ってくる奴なんて居んのか?
初期設定のような短絡な電子音を鳴らす携帯を右ポケットから引っ張り出す。
―いい加減メロディ変えるか…
ストラップひとつ着いていないダークブルーの携帯電話。
間違いなく生前の俺のものだ。
携帯の画面は既にメール画面が表示されていた。
当然誰もそんな設定にはしていない。
少し奇妙なメール画面。
差出人すら書かれておらず、件名には「ミッション通達」の文字。
そして本文が記されている。
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104にたどりつけ
制限時間は60分
できなかったら消滅
死神より
――END――
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