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今までの事を互いに話しあった。ラベリアは、サンダリアでの事を、俺は魔法石師になった事や工房が燃やされた事、燃やした犯人から三万ガリオンぼったくった事などだ。
ラベリアはめでたく女性で初のホーリーナイトになったみたいだ。
「俺の両親が魔法石師じゃなかったら、ホーリーナイト目指してたかも知れないな。」
俺はボソッと呟いた。
「今からでも遅くないわ!なってみたら?」
「いゃ、俺は魔法石師になるって決めてるからね。」
俺は魔法も剣術も中途半端だから戦場は向いていない。
しかし、ホーリーナイトは違う。その名の通り聖剣技を扱うスペシャリストだ。人によって、剣技の型が違う。
「俺は戦争に魔法石を使われるのが嫌なだけだ。生活必需品として作ってるからな。」
俺はそういった。
「残念ね…」
彼女はそれだけ言うと黙り込んだ。
「……」
俺は考えた。国のためになることをやってないのは確かだ。しかし、魔法石を戦争に使って欲しくない。その気持ちが強くなかなか答えを出せないでいる。
何故悩んでいるかと言うと、魔法石師になることを決めている半面ホーリーナイトになりたいと言う気持ちが有るからだ。
「両方なるって言う選択肢も有るわよ?」
見るに見かねたラベリアはボソッと言う。
「魔法石師とホーリーナイトの両立ねぇ。」
俺はその話に食いついてしまった。
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