2人が本棚に入れています
本棚に追加
家に入ると、静まりかえっていた。きっとマリアは寝たのだろう。
俺は、自分の部屋に向かい扉を開けた。
「マリア…」
マリアが俺のベッドで眠っていた。
仕方なく俺は空いているスペースに体を横にして布団をかけた。
「兄…さん…。」
マリアは寝言を言ったようだった。
「お休み、マリア。」
俺はマリアの頭を軽く撫でて眠りについた。
朝…また外の騒がしさで目が覚める。
「ドン!ドン!」
家の玄関の扉を叩く音がする。
「シュウ起きて!またブラスデーモンが攻めて来たわ!」
ラベリアだ。その声で一瞬にして頭がフル回転しだした。
「マリア!マリア!起きろ!」
「ん…?どうしたの…?」
寝ぼけ眼でマリアがそういったので事情を説明した。
「本当に!?」
彼女は飛び起きて窓の外を見た。
「煙が上がってる!」
「俺は兵士達とブラスデーモンを押さえてくる!マリアは町の人を安全な所へ誘導してくれ!」
「わ…わかったわ!」
俺はそう言って急いで下に降りて準備をする。炎の魔法石と雷の魔法石を持てるだけ持って外に出た。
「ラベリア!これを使え!使い方は分かるだろ?」
走りながらラベリアに雷の魔法石を渡した。
「えぇ!使うのは初めてだけど!」
彼女はホーリーナイトなので魔法石を使うことはあまりない。
「チッ!前より増えてやがる!」
前は、十匹程度だったが今回は倍以上だった。
「ラベリア、死ぬなよ?」
「シュウこそ!死んだらマリアちゃんが泣くわよ!」
お互い言い合いながら二手に別れた。
最初のコメントを投稿しよう!