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俺達が魔法石を作るのにはまず素材から集めなければならない。魔法石の元となる石“ドグマ鉱石”と呼ばれる物が必要になる。
その鉱石を採りに行くのに自分の腕だけで行かなくてはならないし、魔物が巣くっている所も有るために剣術などのスキルが必要になる。
しかも、ドグマ鉱石はジメジメしている所に多く有るためそんじょそこらの戦士では力不足だ。
と言うのも、ドグマ鉱石をエネルギーとしている魔物もいるのでかなり厄介だ。
俺は素早く移動し必要最低限の戦闘しかしない。
今だってそうだ。かれこれ数十分鉱山にいるが一度も戦わずに多少の鉱石を手に入れている。
「!」
無我夢中で探索して回っていたので殺気に気づかなかった。
「しまった!ドグマゴブリンの群れだ!」
数十メートル先に多数の魔物がいた。
「二、三、五匹か…」
俺は魔物の数を数えて呟いた。なんとか行けるだろう。
『ドン』
俺は勢いよく地面を蹴りドグマゴブリンの頭すれすれを飛んだ。
【ギャギャギャッ!】
一匹のゴブリンが俺に気付き叫んだ。
「チッ!」
軽く舌打ちして、素早く物陰に隠れてやり過ごす事にした。
少しの間息を潜めているとドグマゴブリン達は目標を見失い別の所へむかいだした。
「フウ…」
俺は小さなため息をして辺りを警戒しながらゆっくり進んだ。
「もう少し採ってここから出よう。」
小一時間ほどして、俺は外に出た。今日も天気がよくとても気持ちが良い。
「急いで帰ろう。」
家では無く工房にだ。
俺は急ぎ足で自分の工房に向かう…が、
「煙?しかも俺の工房の方角だ!」
焦りながら俺は走って工房にむかい唖然とした。
「燃え…てる。」
急に力が抜けて両膝をガクッと落とした。
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