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「王様きたーっ!!」 そう叫んだのは有岡くん 「変なの言わないでよ有岡ー」 「大ちゃんのことだから不安~(笑)」 なんて外野からいろんなこえ 不安は確かに不安だ(笑) 「んじゃあねー…キスしよっか(笑)」 「うわーマジ変なこといってる大ちゃん(笑)」 「何番と何番?はやくっ!」 みんなソワソワしてんのか有岡くんの言葉をまつ あ…裕翔、3番なんだ。 チラッと見えた裕翔の番号 …3番と5番、は言うなよ有岡くん。 「……よし!3から………5番に!」 …は?まって、無理無理無理無 裕翔と…キス…? っ…そんなんしたら…俺、 「えーっ、僕3番なんだけど…、」 と裕翔の声がした 「裕翔と誰だ?山田…じゃないか(笑)」 そう、山田はめっちゃ嫌そうな顔で裕翔をみてるわけで。 「あ!ゆーやん5番じゃん!」 後ろから覗きこんだ知念に暴露される そうすればすぐみんなが 早くキスしろーとかなんとか 「いや、無理だって、…裕翔には山田いんじゃんか。」 「王様の命令は絶対だから!高木はやく!」 「でも…」 「高木くん、ゲームだから、しょうがないよっ」 諦めた裕翔は俺の隣にきた 「高木くん、いくよ?」 そういって俺の肩を掴む裕翔 みんなの視線が、 山田の痛いくらいの視線が集まる。 ゲームだから、ただのゲームだから 「っ…」 俺の唇に一瞬だけ触れた裕翔の唇。 ずっとずっと、待ち望んでた。 キスしたい、抱き合いたい、 そんな思いを押し殺してきてたのに たった一瞬で ただのゲームなのに、 気持ちなんか、ないのにさ。 なんでこんな嬉しいんだろ、 なんでこんな泣きたくなるんだろ 周りはキスしたーとか騒いでた。 俺は、涙が堪えれなくて 部屋を飛び出した しばらく走ってたどり着いたのは いつかのレッスン室。 ここで裕翔に優しくされなければ こんな気持ちにならなかったのに、 どうして、好きになっちゃったんだろ、 叶うわけないのに、 苦しくてたまんない。 涙がとまらなかった ずっとほしかった裕翔からの温もり 愛なんて、気持ちなんて ないけど …こんな気持ち、消してしまいたい 誰かさ、教えてくれないかな、 消しかたをさ。 ゲームみたいに 簡単にリセットできたら (そうしたら、どんなに楽だろう) END
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