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メイド・イン・リオン
「あの衣装に着替えてくれ。夕食の用意が出来たらそれを当主の前に運ぶんだ」
あたしを部屋まで案内してきた男はそう言って、ベッドの上に置かれたメイド服を指差した。
真っ黒なメイド服。
ちょっと丈が短いのはヨハンの趣味だろうか。
真っ白なフリルのヘッドドレスも一緒に置いてある。
あたしは急いでそれに着替えると、大きな鏡の前でお尻を突き出してポーズを取ってみた。
ちょっと屈んだだけで下着が見えそうなくらい短いスカート。
パニエで膨らんでいるだけに、余計短く見える。
ドロワーズなんか用意されていない。
このままだと、変態エロじじいの餌食になるのは確実だ。
それならそれで、色仕掛けで迫るだけの事。問題はない。
あたしは覚悟を決め、スカートの裾を二、三回パンパンと叩いて姿勢を正すと、キッチンのある一階奥へと降りて行った。
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