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崩れ落ちる建物。 燃えさかる炎。 5、6歳の女の子が、15、6歳の少年に手を引かれ、崩れ落ちる瓦礫を抜け、炎を振り切りながら必死に走っていた。 背後には瓦礫の山。 目下には炎。 「後少しだ…船までたどり着ければ…!」 背後に走る少女を元気づけるため、また自分に言い聞かせるために、少年は叫ぶ。 少女の息は大きく乱れ、足下もおぼつかない。 それでも、少年の手をしっかり握りしめ、走る。
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