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俺がマンションに戻ったのは何時もより30分ほど遅い時間になってしまっていた
望を待たせている為、直ぐにリビングへ向かうと、テーブルには普段より豪華な料理が並べられていた
そして、部屋の隅には鋭い目付きで俺を見ている望がいた
「悪い、遅くなった」
彼女の目付きの理由は俺の帰りが遅かったからなのだと思い、スーツの上着を脱ぎながら謝罪の言葉を口にした
「他には?」
初めて聞くような沈んだ声色で問い詰めてくる望に、俺は唖然として言葉を詰まらせた
「馬鹿ッ!」
立ち上がって俺に近付いてきた望は平手で思い切り俺の頬を叩いた
「っ………」
いきなりの出来事に俺の思考は吹き飛び、望は玄関の方へと早足で向かう
「充の馬鹿…信じてたのに…」
玄関でサンダルを履いた彼女は、俺を見て吐き捨てる様に言葉を漏らしてマンションを飛び出していった
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