1

2/10
前へ
/176ページ
次へ
俺は今年で23になる。 職業、警備員。 春夏秋冬、朝昼夜、雨の日も晴れの日も、大きな空の下で旗を振り続ける。 高校卒業と同時に就職をした俺は、5年もの間、無駄に毎日を繰り返していた 日が変わっても日が変わっても、何も変わることなく過ぎて行く毎日が当たり前だった。 だから俺は、自分自身を変えることを諦めていたのかもしれない。 それとも、自分自身を変える勇気が無かっただけなのかもしれない どちらにしても、過ぎて行く時間に流されるまま、自身が変われていなかったことだけは俺でもわかっている。
/176ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加