第一話 あの日の夢

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不意に、遠くから話し声が聞こえた 再び耳をすませ、声を聞く 三人… それは遊幻の声と、きっと遊幻の友達だろう。 枝の間からその様子を伺う。 楽しそうな遊幻の話し声。 そして笑顔… 遊幻は幸せなんだ。 友達もいて、親切で優しい先生方がいて… そう思うと自分はそろそろいらないのではないか しかしまだまだ遊幻は子供。 時折私の背に隠れては泣くことだってある。 「…遊幻、私だっていつ居なくなるか分からないんだよ」 友達と歩いていくその背を見つめながら呟く。  
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