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黒髪の男はシャドーの元まで駆け寄ると、地面を力強く蹴り飛びかかった!!
しかし、シャドーは表情は分からないものの、一瞬勝ったような雰囲気を醸し出す。
シャドーの顔は瞬く間に伸び、空中にいる黒髪の男目掛け、一直線に襲いかかった……
だが、黒髪の男は何の迷いもないのか……表情一つ変えず、右手に持つ黒刀を頭上に掲げ構えた。
アカリとユキは「きゃっ」と奇声をあげ、思わず視界を遮断してしまう。
「…………」
数秒経ち、恐る恐る瞼を開けていく……そして、二人が視界に捉えた物は、黒髪の男が凛と立っている姿だった。
黒髪の男はシャドーの伸びて来た顔事、手に持つ黒刀で一刀両断したのだ。
シャドーは黒い霧状に蒸発したのか、跡形もなく消失していく。
黒髪の男はパンパンとズボンを叩くと、何事も無かったかの様にその場から離れ、学園に行く為歩きだした。
しかし、それを良く思ってない人物がいる。
----アカリだ。
「ちょっと待って!!
私の何が邪魔なのよ」
「――邪魔だったから」
黒髪の男はアカリに視線を向け、そう口を開くと……アカリの前から遠ざかって行った。「くぅ~何なのよアイツ」
アカリはかなり悔しいのか、バンバンと地面を荒く踏みつけている。
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