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そんなアカリの元に1人の女の子が駆け寄って来る。
…………ユキだ。
ユキは「アカリッ」と叫ぶと、勢い良く抱きついた。
「もう……何であんな無茶するんですか!?
心配したんですからね」
アカリはそんなユキにテヘッと舌を出すと「ごめんね」といいながら頭を掻いた。
「それにしても……さっきの男の人誰だったのでしょうか!?」
「ふんっ、あんな奴知らないわよ」
アカリは遠ざかって行く同じ学園の制服を着た黒髪の男を頬を膨らませながら睨むように見据えている。
ユキはそんなアカリの様子を目の当たりにすると、苦笑いをしていた。
黒髪の男は先程のシャドーを倒した事で、大通りを歩いている人達の注目の的になっている。
「あの人誰!?」
「あんな人……うちの学園に居た!?」
「かっこいい……」
など周りの人達がコソコソと噂をしていた。
この注目が更にアカリのイライラを募らせていたのに違いない。
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