転校生

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 あれからアカリとユキは学校……天龍士学園に登校し始業式の為、講堂に居た。  “天龍士学園”とは、天魔戦争の時にこの地域を守ったとされる「騎士」と「龍」の由来から、名付けられた名前である。  アカリは「ふぁ~」とアクビをしながら眠たそうに、壇上の上で熱心に喋っている学園長のお話を聞いている。  チラッと周囲を見渡して見ると、殆どの生徒が顔を縦に動かし、睡魔と闘っているみたいだ。 ----そして  その様子をそれぞれの担任の先生が険しい目つきで、寝ていないか観察をしている。  それにしても……流石はユキ、生徒みんなが睡魔と闘っているなか、1人だけ真剣に学園長のお話しを聞いている。  生徒の鏡である。  アカリが睡魔と闘っている内に、いつの間にか学園長のお話しも終わり、始業式が終わっていた。  アカリは再度アクビをすると自分の教室、1年F組に向かって同じ教室の生徒と列をなして歩いて行く。  そして、教室に着くとみんなそれぞれ自分の席に座り、担任の先生が来るのを待った。  一つのクラスには大体……席が25個くらいある。  クラスに寄って変わるのだが……この席の数はクラスの生徒の人数を表している。  しかし、アカリとユキのクラスには席が一つ多かった。  一学期の時には無かった席がある。 ――――そう  其は転校生が来る事を意味していた。  
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