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そして、頭に疑問を浮かべているレンも……
(どうする? 助けようか!?)
悩んでいた。
こんなに沢山人がいる中で、下手に動いたら目立つからだ。
日頃から人を避けて生きてきたレンにとって、この場で赤い髪の女の子を助ける事はとても難しい選択だった。
(ダメだ!!
それに、これだけの騒ぎだから……直ぐに特殊部隊が来るはず!!)
レンは残酷な選択を取る。
目先の助けられる人より、自分の保身を取ったのだ。
――――――。
しかし、残酷な選択を取った最中、いきなりギャラリーが『キャ~』と悲鳴をあげた。
レンはその悲鳴に呼応するかの様に咄嗟に身体が動く……
瞬時に黒い刃、黒刀が手元に現れると……地面を蹴り、瞬く間に赤い髪の女の子目掛け駆け出した。
シャドーは赤い髪の女の子の隙を付き、しならせた鞭のような腕を振る。
赤い髪の女の子は隙を付かれ全く動く事が出来ず、思わず視界を閉じた。
シャドーは表情は分からないものの、何故かニヤッと笑みを浮かべたような感じがする。
――――だが!!
その攻撃は手応えを感じる事なく、何故か自分の腕から全身にかけて電流が走り、気がつけば自分が悲鳴を上げていた。
シャドーは痛みを堪えながら、赤い髪の女の子の方に目線を移すと……。
そこには黒刀を持つレンが凛とした姿で立っていた!
(はぁ……何で助けたんだろ!?)
レンは自分の行動に疑問をぶつけながら、赤い髪の女の子に視線を移した。
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