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突然の告白とキスから二人の間に微妙な空気が流れていた。
しかしあの時しっかりと間違いだと宣言したおかげで、月日は経がたつにつれその空気もなくなり、その後も『気の合う上司と部下』という関係に変化はなかった。
その頃中途採用で誠と同じ『内川』という名字の女性が入ってきた。
二人の内川に呼びづらいと苦情が出て、若い人達は自然と女性を名字で誠のことを名前で呼ぶようになり、あずみも時々使い分けるようになっていた。
そして秋も終わりの頃、社員旅行で訪れた湖近くの観光地。
各自行きたい場所へ少人数に別れての自由行動。
偶然にも誠とあずみは同じ場所を選んでいた。
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