プロローグ

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ここはどこ? 真っ白で何も無い世界。 上下左右どこを見回しても辺り一面真っ白なの。 その中にポツンとたたずむ私。 夢を見てるんだと思った。 だって、私はいつも通りに学校に行って授業を受けて、放課後は図書館に行って受験勉強。 普段と特に変わりない1日だったから。 そう思って自分の頬を抓ってみた。 「…痛い。」 鈍い痛みに顔を歪めた。 その痛みが私を不安に陥れた。 言い知れようのない不安。 自分でも分からない何かに怯え、思わず後ずさる。 その足にガンッという音とともに何かがぶつかった感触がした。 私はそれに肩を震わせる。 とっさに振り返った私の目に入ったのは、学校指定の黒いスクール鞄。 飛びつくように鞄をつかみ、ファスナーを開け、ゴソゴソと中から取り出したケータイを勢いよく開いた。 自分でも何故こんなに恐怖を抱いているのか分からない。 本能的な直感だとでも言うのだろうか。 ただただ、誰かにこの"何か"から助け出してほしい、という一心だった。 だが、ケータイの画面は真っ暗だ。 どんなにボタンを押しても、ぼんなに電源を入れようとしてもダメ。 「…ここは、どこ?」 呆然と顔を上げた私の目の前に広がるのは、どこまでも続く真っ白な真っ白な世界だった。
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