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貫通しているのは『奴』の腕。
元々は肌が白いのだろう。
俺の血で真っ赤に染まっているが、所々から汚れのない肌が顔を見せた。
「苦しい??」
「痛い??」
「だのむ゛…抜いでぐでよぉ……」
俺の顔は傷みによる涙と、恐怖による感情の支配でぐちゃぐちゃになっていた。
「抜いでぐ「じゃあ抜くよ」…れ…??」
奴は躊躇なく腕を引き抜こうとした。
「ヴア゛ァァアァァ!!」
もちろん腹の中は抉れてく訳だ。
傷みは想像を容易に超えた。
「やめろお゛ぉぉ!!」
「じゃあ止める」
「へ……??」
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