1つ

20/31
前へ
/401ページ
次へ
貫通しているのは『奴』の腕。 元々は肌が白いのだろう。 俺の血で真っ赤に染まっているが、所々から汚れのない肌が顔を見せた。 「苦しい??」 「痛い??」 「だのむ゛…抜いでぐでよぉ……」 俺の顔は傷みによる涙と、恐怖による感情の支配でぐちゃぐちゃになっていた。 「抜いでぐ「じゃあ抜くよ」…れ…??」 奴は躊躇なく腕を引き抜こうとした。 「ヴア゛ァァアァァ!!」 もちろん腹の中は抉れてく訳だ。 傷みは想像を容易に超えた。 「やめろお゛ぉぉ!!」 「じゃあ止める」 「へ……??」  
/401ページ

最初のコメントを投稿しよう!

41人が本棚に入れています
本棚に追加